子供の貧困

子供の貧困の定義とは?現状と原因,対策について個人的に考えてみた!

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子供の貧困がテレビなどでもクローズアップされてきて、その問題への対策が昨今益々重要になってきています。

ですが、国会でその議論自体はなされているのでしょうか?

どこかの委員会などでは子供の貧困問題についての議論があるのかもしれませんが、テレビを見る限り進んだ議論がある様には感じられません。(議論はあっても、テレビ局が政権降ろしに躍起になって取材してないだけかもしれませんが…)

日本の将来にとって、とても大事な「子供」が貧困であるというこの問題について、私自身余り知らない事が多かったので、子供の貧困について調べてみました!

テーマとしては以下の様になります。



・子供の貧困とは?その定義

・子供の貧困の現状

・子供の貧困の原因

・子供の貧困の対策について個人的に考えてみた!

子供の貧困という問題について考える事が大事だと思いますので、私もこの問題について書きながら考えてみたいと思います。

ちょうど子供の貧困について調べていたという方のご参考になればと思います。

 

子供の貧困とは?その定義

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子供の貧困には絶対的貧困相対的貧困があり、絶対的貧困とは生きて行くのに必要最低限な衣食住が満たされていないまたはそれを満たす為の食料や日常必需品を購入する所得に達していない状態の事を言い、発展途上国などでの飢餓の状態にある子供や都市の路上で生活している子供がこれにあたります。

対して相対的貧困の定義とは、等価可処分所得がその国の全人口の中央値の半分に満たない世帯員(OECDの定義)と定義されています。

可処分所得とは、実収入から税金や社会保険料などを差し引いた、自由に使える(処分できる)所得で、それを世帯人数の平方根で割ったものが、「等価可処分所得」となります。

ですので大まかに言えば….

  相対的貧困とは、その国の所得の中央値の半分に満たない状態

だと定義できます。

日本の子供の貧困率が、2012年の厚生労働省の国民生活基礎調査によると16.3%とほぼ6人に一人が貧困にあるという状況があり、昨今問題となっています。

子供の貧困の現状

相対的貧困率の年次推移の表

出典:厚生労働省ホームページ (http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000083805.pdf)

 

子供の貧困の現状としては、日本の子供の貧困率は、16.3%(2012年の厚生労働省の国民生活基礎調査による)と、2010年のOECD加盟国34カ国中で25位と、10カ国で例えると8番目ですから、ワースト3という事になると思います。

また子供がいる現役世帯のうち、大人が一人の場合の貧困率は 54.6%2010年のOECD加盟国34カ国中で33位(2012年厚生労働省調査)とワースト2という現状があります。

高校進学率で言えば、生活保護世帯の子供の高等学校等進学率は90.8%と全体の98.6%よりも約8%も低く、ここにも子供の貧困の現状が見られます。(2013年厚生労働省等調査)

そうなると高校に進学できない子供が将来低所得になる可能性が高くなり、その子供も高校に進学できず低所得になる可能性が高くなるという、貧困の連鎖の問題もまたあります。

 

さらに国民の平均的な所得の半分の所得を「貧困ライン」といい、その貧困ライン未満で生活している世帯の子供が6人に1人いるという事で、その貧困ラインは平成24年で1人あたり約122万円でした。

親一人と子一人の二人世帯に換算すると年173万円となり、月で割れば約14万円。塾や修学旅行に行くのも困難な金額ですね。

子供の貧困の原因

子供の貧困の原因① 離婚件数の増加

離婚件数の年次推移の表

出典:厚生労働省ホームページ

(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon10/01.html)

子供の貧困の原因はいろいろあるかと思いますが、その原因の一つに「離婚件数の増加」が有ると思います。

上にある表は、離婚件数の年次推移(昭和25年から平成20年)を示したものを引用していますが、これを見ると離婚件数は、概して右上がりに増加しています。

子供の両親が離婚してしまうと、子供はどちらかの親の元に行かざるを得なくなり、その親の元での生活となります。

母親に子供が引き取られた場合に母親が正社員で働いていればまだしも、母親が非正規で働いていた場合は収入が低くなる事が多く、先に挙げた「貧困ライン」で子供が生活を余儀なくされる可能性も高くなると考えます。

という意味で、離婚という事が子供の貧困の原因の一つになると思いました。

 

子供の貧困の原因② 非正規雇用者の増加

正規雇用と非正規雇用労働者の推移の表

出典:厚生労働省ホームページ

(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000120286.pdf)

子供の貧困の原因の一つに、非正規社員の増加があると思います。

子供の両親が非正規雇用だったり、または離婚により子供が引き取られた親が非正規だと、貧困ラインでの生活の可能性が高くなり、それが子供の貧困を招くと考えます。



上にある表は「正規雇用と非正規雇用労働者の推移の表」で、平成28年には非正規雇用労働者の割合は37.5%と3人に一人以上が非正規という現状があります。

正規・非正規雇用者数の表

出典:総務省統計局ホームページ(http://www.stat.go.jp/info/today/097.htm)

こちらは正規と非正規雇用者数の年次推移の表ですが、正規雇用も緩やかに下がっていますが、それ以上に非正規雇用者数が増えているのが顕著に出ています。

子供の貧困の対策について個人的に考えてみた!

さてそれでは子供の貧困に対してどういう対策をすればいいのでしょうか?

難しい問題ですが、個人的に考えてみました!

その際に拠り所となるのが、先ほどの子供の貧困の原因です。

離婚件数の増加と非正規雇用者の増加を子供の貧困の原因に挙げましたが、うらを返せば両親ともに正規社員であれば、もし両親が離婚して子供が父親に引き取られても、母親に引き取られても、少なくとも貧困ライン未満での生活を子供が余儀なくされる可能性は低くなるのではないでしょうか。

今日の様に非正規雇用者が増えたのは、小泉政権の2003年(平成15年)に改正され翌2004年に施行された「労働者派遣法の規制緩和」から大きく増加したと個人的には思っています。

小泉政権は2001年(平成13 年)から2005年(平成17年)までありましたが、小泉・竹中路線で提唱されたのが「聖域なき構造改革」で、小泉政権の中間の年である2003年にそれまで制限していた製造業への派遣の規制を緩和しました。

それにより製造業種にまで非正規社員が増え、小泉政権が終わった後も今日まで非正規社員が増加するという状況を招いています。

子供の貧困の原因である離婚自体を減らす事もその対策としては勿論必要だと思いますし、現に相対的貧困に陥っている子供に対して、たちまちは子供食堂などの細やかな地域ごとの対応策も必要だと考えます。

ただ不幸にも両親が何らかの理由で離婚せざるを得なくとも、両親ともに正規雇用者であれば、少なくとも子供が貧困ライン未満での生活をする事は少なくなるかと思います

 

では、どういう対策であれば、非正規雇用者が減り正規雇用者が増えるのでしょう?

単純には、小泉竹中路線がやった事と真逆の派遣業種の規制強化をすればいいのでは?と思いましたが、そうすると現に非正規雇用で働いている方が職を失う事も多くなるので、「痛み」を伴いすぎの対策になります。

また企業側も非正規を導入しているという現在の都合の良さから、正規雇用に戻すという企業にとってお金がかかる方向に戻すのは、かなりの抵抗が予想されます。

企業にとっても、旨みのある対策でなければ、その実現は難しいと思います。

それをやるのであれば、例えば労働者に占める非正規雇用者率が低い程(正規雇用者率が高い程)、その会社の法人税が累進して軽減されるという対策であれば、非正規雇用者を減らした方が払う法人税が少なくて済むので、企業が現にいる非正規雇用者を正規雇用に転換が進む公算が高くなると予想しました。

 

アメリカの社会学者エズラ・ヴォーゲルが1979年に発表した著書「Japan as Number One」では、当時の日本の経済の強さの要素として、「終身雇用」と「年功序列」を指摘しています。

それが小泉竹中路線により終身雇用が失われた結果、今日まで非正規雇用者が増えていて、それがひいては若年層の未婚率の上昇を招き→晩婚化→少子化、そして将来不安による個人消費の減退がデフレからの脱却を遅らせているという現状があると個人的には考えています。

子供の貧困問題の対策を考えていたら、背後には少子化問題が透けて見え、経済の問題も孕んでいるのを感じました。

ならば、なおさら子供の貧困は早急に解決すべき問題です!

では国会は今どういう議論をしているのでしょう?

与党を追及するのはいいですが、いい加減に与党揚げ足取りはやめにして、政策議論をして欲しいと思うのは私だけでしょうか?

国会での実のある議論を期待したいと思います!!

[source]

7)貧困率の状況(厚生労働省ホームページへ)


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