2016/11/20

北方領土問題を歴史年表で分かり易く!解決のメリットや日本とロシアの主張をまとめてみた!

北方領土問題の安倍政権での進展について、12月15日のプーチン大統領の来日を控えて、俄かに活気を帯びてきました。

これまで北方領土問題について、二島返還や四島返還などいろいろ物議を醸してきましたが、大きな動きは感じられませんでした。


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本日のニュースによると、日本とロシアの次官級協議では、8項目の経済協力プランが両政府によって合意に至ったとありました。

さてさて、北方領土問題はいよいよ動きだすでしょうか?動き出してほしいです!

そこで今回は、北方領土問題についてわかりやすくまとめてみました!!

北方領土問題を歴史年表でわかりやすくまとめてみた!

北方領土地図

出典:外務省ホームページ (http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/hoppo.html)

北方領土とは?

北方領土とは、上記の図にあるとおり、歯舞(はぼまい)群島と色丹島(しこたんとう)、国後島(くなしりとう)、択捉島(えとろふとう)からなります。

北方領土の面積のおよそ63%を占める択捉島の大きさは約3,168平方キロメートルと、鳥取県の面積(約3,507平方キロメートル)よりちょっと小さい位の面積で、北方領土全体での面積では、ほぼ福岡県の面積と同じ位の大きさとなります。

北方領土問題とは?

北方領土問題とは、わかりやすくざっくり言うと、歯舞(はぼまい)群島、色丹島(しこたんとう)、国後島(くなしりとう)、択捉島(えとろふとう)は、本来日本の領土でした。

そして日本が第二次大戦で長崎に原爆を投下された8月9日に、相互不可侵である筈の日ソ中立条約があるにも関わらず、ソ連は日本に参戦してきます。

それから日本がポツダム宣言を1945年の8月14日に受諾して無条件降伏した後に、ソ連軍が北方領土にそのどさくさにまぎれて上陸してきて、その年の8月28日から9月5日までの間に北方領土を占領し、1948年までに北方領土に住んでいた全ての日本人を強制退去させてしまいました。そして現在はロシア人が住んでいたりして、ロシアが実効支配しているという問題です。

「本来日本の領土」と書きましたが、今も日本の領土だと個人的には思っていますし、多くの日本人がそう思っている事でしょう。

北方領土では、昔北方領土に住んでいた方々は追い出され、現在はロシア人が居住しています。

また北方領土の近海では、日本の漁師さんが近づくと拿捕されるので迂闊に近付けず、また魚などの海産物資源を、本来は日本の領土にもかかわらず、獲る事が出来ないという現状があります。

その為、漁師さんは仕事を辞めて、別の仕事に変わったりしてきた方もいらっしゃるそうです。


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北方領土問題をわかりやすい歴史年表で分かり易くまとめ!

北方領土問題の肝となるロシアと日本との国境線について、わかりやすい様に歴史年表形式でまとめてみました。

1855年 日露和親条約(日魯通好条約)締結後の国境線

日露和親条約後の国境線

出典:外務省ホームページ (http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/hoppo_keii.html)

静岡県の下田において締結され、この日露和親条約(日魯通好条約)の第2条にて、択捉島と得撫島(うるっぷとう)との間に国境線がある事を確認しています。という事で、択捉島含む北方領土は日本の領土という事になりますね!!

第二条  今より後日本国と魯西亜国との境「ヱトロプ」島と「ウルップ」島との間に在る へし「ヱトロプ」全島は日本に属し「ウルップ」全島夫より北の方「クリル」諸島は魯西 亜に属す「カラフト」島に至りては日本国と魯西亜国との問に於て界を分たす是迄仕来の 通たるへし

出典:外務省ホームページ(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/1992.pdfのP13より)

[参考資料]日露和親条約(日魯通好条約)原文

https://goo.gl/hi8TzG (wikipediaへ)

 

1875年(明治8年) 樺太千島交換条約締結後の国境線

樺太千島交換条約の国境線

出典:外務省ホームページ (http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/hoppo_keii.html)

樺太千島交換条約は、その名の通り樺太と千島列島を交換することを約した条約です。これにより、ロシアに樺太を譲り渡す代わりに、千島列島をロシアから譲り受けます。ですので、日本の領土は千島列島の北東の端であるシュムシュ島までで、そことカムチャッカ半島との間が国境線という事になります。

 

1905年(明治38年) ポーツマス条約締結後の国境線

ポーツマス条約での国境線

出典:外務省ホームページ (http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/hoppo_keii.html)

ポーツマス条約は、日露戦争後に日本とロシアの間で締結されました。これにより、樺太の北緯50度以南をロシアから譲渡されました。ですので、この北緯50度線が日本とロシアとの国境線となります。

 

1951年9月8日 サンフランシスコ平和条約署名後の国境線

サンフランシスコ平和条約後の国境線

出典:外務省ホームページ (http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/hoppo_keii.html)

サンフランシスコ平和条約により、樺太の北緯50度以南と千島列島の全ての権利、権原と請求権を放棄しました。

千島列島は、1855年の日露和親条約にて、得撫島(うるっぷとう)までと確認していますので、この千島列島に択捉島と国後島は含まないと考えます。(ロシアはサンフランシスコ平和条約への署名を拒否)

[参考資料] サンフランシスコ平和条約(日本との平和条約)の第2章第2条の(C)

⇒ https://goo.gl/cCrTlG

 

1956年 日ソ共同宣言

ロシアはサンフランシスコ平和条約への署名を拒否していたので、日本との間に平和条約はありませんでしたが、これにより日本とソ連との間で国交を回復させました。まだ平和条約は両国の間に締結はされておらず、平和条約締結後には、歯舞群島と色丹島とを日本に返還する事となっています。

下記に日ソ共同宣言の原文を転載します。

日ソ共同宣言 第9条

日本国及びソヴィエト社会主義共和国連邦は,両国間に正常な外交関係が回復された後,平和条約の締結に関する交渉を継続することに同意する。

ソヴィエト社会主義共和国連邦は,日本国の要請にこたえかつ日本国の利益を考慮して,歯舞諸島及び色丹島を日本国に引き渡すことに同意する。ただし,これらの諸島は,日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との間の平和条約が締結された後に現実に引き渡されるものとする

引用元:http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19561019.D1J.html

(東京大学東洋文化研究所データベースより)

日ソ共同宣言原文

⇒ https://www.digital.archives.go.jp/das/image-j/F0000000000000109370

(国立公文書館web siteへ 8ページ目

北方領土問題の日本の主な主張

北方領土問題に対する日本の主な主張は、どういうものなのでしょうか?

[北方領土問題に対する主な日本の主張]

①北方領土は、日本の領土である。

②日本がサンフランシスコ平和条約で放棄した千島列島に、択捉島と国後島は含まれない

③北方領土が日本に返還されるのであれば、現に居住しているロシア人の人権や利益等は尊重する

 

北方領土問題のロシアの主な主張

では逆に、北方領土問題に対するロシアの主な主張は、どういうものなのでしょうか?

[北方領土問題に対する主なロシアの主張]

①1944年のヤルタ協定により、アメリカとイギリスとソ連の間では、樺太50度以南と千島列島はソ連に日本が渡す事と取り決めていたので、千島列島はソ連のもの

②日本がサンフランシスコ平和条約で放棄した千島列島に、択捉島と国後島が含まれる

③日本が第二次大戦でポツダム宣言を受諾して即日発効した1945年9月2日が日本の終戦で、それまでにソ連が得た北方領土はソ連のもの。

 

北方領土問題の解決の日本のメリットは?

では、北方領土問題が解決された場合の日本のメリットとはどの様なものでしょうか?

この場合の「解決」をどこまでを解決と決めるのかが、不透明な所です。

もちろん日本人としては、北方領土と千島列島の返還と言いたい所ですが、千島列島については、サンフランシスコ平和条約でその権利等を放棄しているので、幾らロシアがサンフランシスコ平和条約への署名を拒否したとはいえ、その権利を世界に表明する為の大義名分がありません。

ですので、北方領土問題解決は、純粋に北方四島の返還としたいと思います。その上での日本のメリットは、

[北方領土問題が解決された場合の日本のメリット]

①北方領土の周囲の領海と排他的経済水域が増え、魚などの海産物資源が増える。

②ロシアとの友好関係が進む事で、ロシアからの原油や天然ガスの輸入量増加が見込め、エネルギーを中東に依存している脆弱な現体制からの脱却が可能となる公算が高い

③ロシアとの友好関係が進む事によるロシアからの天然ガス調達増により、天然ガス輸入時の価格交渉がやり易くなる。

④ロシアを日本側に引き寄せる事で、中国との距離を持たせ、(ロシアと中国)V.S.(日本とアメリカ)という最悪の構図を避ける事が出来る

⑤ロシア、インドなどを日本側に取り込む事で、軍事的アライアンスも将来見込め、そうなれば日本の喫緊の脅威である中国や北朝鮮への牽制と成り得る

などなどが挙げられると思います。

北方領土問題が解決された場合は、故郷を北方領土に持つ方々が故郷に帰る事が出来ると思います。

故郷を北方領土に持つ方々は、それを心待ちにされているでしょう。

 

北方領土問題の解決の方法は?

では、北方領土問題の解決の方法はどんな方法でしょうか?

プーチンは、柔道で言う所の「引き分け」という表現を用いています。

北方領土4島返還となれば、プーチンもロシアに「お土産」を持って帰れなくなり、国内での批判は避けられないでしょう。

ですので、現実的には、北方領土問題 2島返還論が優勢と見ます。

おそらくこの2島とは、日ソ共同宣言に謳われている通り、ロシアと平和条約締結後には歯舞群島と色丹島とを日本に返還する事になるので、この二島となると考えています。

表面上は両国が2島を持ちあうので「引き分け」に見えますが、ロシアとしては元々日ソ共同宣言にあった条文で、マイナスはないので、それでいて経済協力を8つも日本から引き出せたので、上々でしょう。

悲しいかな、日本としては今の段階では、よほどのウルトラCでもない限り、北方4島返還は現実的ではないので、ロシアがプーチン政権の内に、さしあたり北方領土問題 2島返還で手を打つしかないと思います。

できれば、もっと早い段階で、ロシアとの交渉時に千島列島+北方領土4島返還を打ち出して交渉をスタートさせて、落とし所として本来の目的である北方領土4島返還で手を打ちましょうという流れにしたかったですが…。

もう今更無理で、そんな事言い出したら、交渉は無くなってしまうでしょう…。

今までの政治家は、何をしていたのでしょう??

ひょっとしたら12月15日に安倍首相のお膝元長門市で行われるプーチン大統領との会談で、平和条約へ向けてのアナウンスメントがあるかもしれないですね!!そして16日は東京で晩餐会などが行われるでしょう。

取り敢えず、安倍政権での北方領土問題の当面の解決を期待したいと思います!!


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著者:pallas

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